ランナーに起こる足の不調とその原因とは?

ランナーに起こる足の不調とその原因とは?

ランニングは手軽にできる人気の高い運動です。マラソンなどに参加するために走っている方も多くいらっしゃいます。怪我無く気持ちよく走りたいものですが、足は不調の出やすい場所でもあります。今回はランナーの人達によくみられる体の不調とその原因、対策についてお話したいと思います。ぜひ最後までお付き合いください。

 

走っていると以下の場所が痛い

 

☑膝の外側が痛い⇒腸脛靭帯炎

☑足の裏が痛い⇒足底筋膜炎

☑踵や踵の上が痛い⇒アキレス腱炎

☑脛の内側が痛い⇒シンスプリント

☑膝の内側が痛い⇒鵞足炎

 

主に腸脛靭帯炎(ランナー膝)、足底筋膜炎、アキレス腱炎、シンスプリント、鵞足炎と言った症状が上記の場所の痛みとして考えられます。

 

 

腸脛靭帯炎

腸脛靭帯炎は別名ランナー膝とも言われています。特にマラソンなどの長距離ランナーに好発しますが、ランナー以外にも足を使うスポーツ(自転車、水泳、登山、エアロビ)などでも起こります。痛む場所は膝の外側です。特に坂道などで負担が大きくなります。

腸脛靭帯はお尻の下の方にある大腿筋膜張筋が下に伸びて行って靭帯となっています。お尻から脛の方まで長く伸びているのが特徴です。この靭帯のお陰で足をついたときに傾かないように支えてくれています。

 

痛みが出る原因

この靭帯はぴったりと骨に付いているわけではないので膝の曲げ伸ばしの際に、大腿骨の骨のでっぱりと靭帯が摩擦を起こして擦れる事でそこに炎症が起きたり、痛みが誘発されるのです。

基本的には使い過ぎ、筋力の低下や柔軟性の低下、ウォームアップ不足や靴の影響などもあると言われています。

 

対処法

ランニングの頻度を減らす、使用後のアイシング、炎症が酷い場合はステロイドなどの局所注射などになります。また柔軟性が大切なのでストレッチで摩擦抵抗を減らす事も有効になってきます。

①大腿筋膜張筋のストレッチ

膝の外側に腕をかけて腿の外側を伸ばすようにしていきます。体を捩じるようにして伸ばしていきます。

②大腿筋膜張筋のストレッチその2

1片足を伸ばして、もう片足を正座のようにします。

2伸ばしていない側の足を内側に曲げて前に体重をかけて行きます。

3前から見るとこのような形で、お尻に近い外側の部分がのばされます。

 

足底筋膜炎

足底筋膜は踵から指のつけ根まで伸びている筋肉の膜です。足裏で衝撃を受けるクッションの役割をしています。人間は歩くときで1.5倍、走る時で2~3倍の衝撃が足裏にかかると言われています。ですのでランナーの方には起こりやすい症状となっています。

 

足を酷使すると足裏の筋膜が細かく傷ついて痛みが生じます。特に足のアーチや筋肉のバランスが悪いとなりやすく、症状が重い方は1年以上も続くことがあります。

 

原因

原因は先に挙げた足のバランスの崩れからきたり、筋力の低下や拘縮による所が大きいと言われています。

 

対処法

使用を控えて足底のストレッチやグーパーや指を曲げ伸ばし、下腿のストレッチなどの運動方、インソールやアイシングなどがあり、酷い人は注射や手術をすることもあります。

① 足底のストレッチ

膝の上に足をのせて足の裏が伸びるようにストレッチをかけて行きます。

 

②ヒラメ筋のストレッチ

片膝を立てて前に体重を乗せて行きます。黄色い部分が伸びるように伸ばしていきます。

 

アキレス腱炎                          

アキレス腱は踵とふくらはぎの間にある靭帯最大の腱で1トンまでの衝撃にも耐えると言われています。特につま先でけり出すような動きの時に使われる場所で、この部分が酷使されることで炎症を起こし痛みが生じます。

痛む場所はふくらはぎの下の方で踵に近い部分になります。またアキレス腱周囲炎と言う腱ではなくアキレス腱の近くになる皮下組織に炎症が起こる場合もあります。

 

原因

原因はやはりオーバーユースでアキレス腱やその周辺に負担をかけすぎる事で起こる事が多いと言われています。また加齢により運動をあまりしていなくても同じ症状が見られることがあります。ふくらはぎの柔軟性が無くなると痛みが出やすいのでウォームアップやストレッチも大事なポイントになります。

 

対処法

基本的には使用頻度を控えて、炎症が起きていたらアイシングになります。アキレス腱のストレッチで柔軟性を上げるのも効果的です。酷い場合はステロイド注射などの処置がひつようになります。

① 下腿三頭筋(アキレス腱)のストレッチ

片膝の上に手を置いて体を前に倒しながら後ろ足の黄色い部分を伸ばしていきます。

②ヒラメ筋のストレッチ

片膝を立てて前に体重を乗せて行きます。黄色い部分が伸びるように伸ばしていきます。

 

シンスプリント

シンスプリントは「脛骨過労性骨膜炎」とも言われ、脛の周辺に痛みを生じる骨膜や筋肉の炎症症状です。ふくらはぎの下2分の1から3分の1の所に痛みが出ます。ふくらはぎの下の方が痛い場合はけり出すときに痛みが出て、脛の内縁の方は踏み込むときに痛みが出やすいです。

 

原因

脛周りの柔軟性の不足、偏平足や、回内足と言って踵の内側が磨り減る足の形などが影響してきます。脛周りの筋肉であるヒラメ筋や後脛骨筋、長趾屈筋などの柔軟性もかかわって来るのでストレッチも必要になります。

 

対処法

運動量の調整、アイシング、消炎鎮痛剤などで保存療法が主です。テーピングやストレッチなども有効です。

① 後脛骨筋のストレッチ

後ろ足を内側に入れながら体を前に倒していきます。

 

鵞足炎

鵞足とは膝の内側で膝下5センチほどにある場所の事を指します。由来は3本の筋肉が交わっていてまるで鵞鳥の足のように見える事からこの名前がついています。筋肉が密集する場所なので負担がかかりやすく、特に外側へ捩じる動きが加わるとこの場所にある滑液包と言う摩擦を軽減するためのクッションがある場所に炎症が起きて痛みが生じます。

初期は動かしている内に痛みが消えたりしますが、悪化するとじっとしていても痛みがでるようになります。

 

原因

オーバーユースが一番の原因になりますが、柔軟性の低下によりそのリスクが上がります。

また膝に痛みが出ますが鵞足に着く筋肉は長いので他の場所が原因となって痛みが出ている場合もあります。

 

対処法

炎症を止める消炎鎮痛剤やアイシングが基本になります。また原因になる大腿の後ろ側の筋肉や、腿の内側の筋肉のストレッチも有効な手段になります。

① 内転筋群のストレッチ

股関節を内側に曲げて足の内側を伸ばしていきます。

足改善センターの施術法

一般的な対処法は上記の通りですが、症状がなかなか改善されない場合があります。その部分だけの単体の影響であるなら炎症が収まったり傷が回復すれば痛みは消失していきます。痛みが続く場合は原因がそれ以外にあったり、複雑な場合や重い場合です。

当店ではもちろん痛む所の状態は見て行きますが、原因が必ずそこにあるとは考えていません。当店に来る患者さんの多くは病院に行ってもなかなか改善しないとか、ケアはしているのに痛みが引かないと言う方です。

すべての症状に言える事ですが体は筋肉の膜や神経、動脈静脈などの血管によって繋がっています。極端な話足の指を怪我した結果首が痛くなると言う事も実際に起こります。特に足関節と膝回りとか、股関節と膝関節、骨盤と下腿など近い部分は影響を受けやすいと言えます。

また病院ではレントゲンなどを取っても骨に影響がなければ以上は検知されず、筋肉の緊張などは実際に徒手で検査してみないと分からない事も多々あります。

足改善センターではこの検査に力を入れています。痛みの場所から生活習慣、既往歴や関節や筋肉の動きなどを見て原因となっている所を割り出します。そこを施術することで最短で効果を出すことができるのです。

 

トントン整体法

当店独自のトントン整体法は、身体に負担をかけずに体の循環を良くすることができる画期的な方法です。指圧などよりも深い部分の循環を高める事ができるので、靭帯や内臓にもアプローチが可能です。バキバキしたり強く押したりする方法だと体に負担がかかる事も多々あります。副作用がなるべく少なく体を改善していく方法がベストだと考えています。

 

原因の特定+トントン整体法=改善

 

本当に悪い所を探して循環を上げて行く。この2本柱が痛みを改善するために非常に有効な手段となります。患部に影響を与えている場所の細胞が血流により回復されれば、その影響は消えて結果痛みが改善されるという流れです。

 

最後に

 

ジョギングやランニングは体一つで始められる運動です。ただ無理をすると怪我や不調が起こりやすいと言う面もあります。健康的にランニングを続けられるようにきちんと体のケアをしていくことはとても大事な事です。気になる事があれば気軽にご来院ください。