登山は気軽にできて心身をリフレッシュしたり、健康に良いなどの理由から人気があります。一人でも気軽に始められるので休日などを利用して山に行かれる方も多いと思います。今回は登山と整体についてお話していきます。登山での体に対する負担や痛みのトップは膝周りの痛みです。
ずっと登山は続けてきたが足のが気になって楽しく上ることが出来なくなったと言う方もいるのではないでしょうか?そんな方はぜひ最後までご一読ください。
登山で起こる足の症状
登山者が一番悩まれるのは膝の痛みではないかと思われます。原因は平地よりも不安定な地面や、アップダウンなどにより足にかかる負担が増えるためです。また重い荷物を持つことも膝に負担をかける要因になります。特に下山時は足にかかる負担が大きく痛みが出やすくなります。
軽い症状ならば休めばすぐに回復しますが、ひどくなると炎症を起こして痛みが長引くこともあります。また基本的には筋肉に対しての負担が原因になりますが、悪化してくると関節も痛める事となり変形性膝関節症などの関節内部の問題になってきます。
そうなると日常でも痛みが出ると言う状態になりかねません。これを防ぐためには正しい歩き方や筋肉の使い方、筋肉の付き方を理解して登山をする必要があります。
歩き方や筋肉のバランスにより痛む場所が変わる
膝の外側の痛み
膝の外側にある大きな靭帯「腸脛靭帯」に負担がかかり痛みが出ている可能性があります。屈伸運動でこすれて炎症が起きるケースもあります。意識をしないとだんだんと小指側に荷重がかかり体の外側を使いながら歩くようになるとこの辺りに痛みが生じます。
膝の内側の痛み
膝の内側には鵞足と言って縫工筋、半腱様筋、薄筋と言った3本の筋肉が同じところに付着している場所があります。そのため、ここはそれだけ筋肉の負担がかかりやすい場所なので痛みが出やすい場所です。
膝の下側の痛み
膝蓋下脂肪体と言うクッションのようなものが膝下にはあります。膝を伸ばす筋肉である大腿四頭筋の負担が大きくなることでこの部分の柔軟性が失われ痛みが出ている状況です。
原因
痛みの原因はいくつかあります。主に歩き方、靴、筋力の問題、患部以外の可動性などです。
歩き方
基本的には歩幅は少し小さめにすることが重要です。また重心を前にしすぎると体幹がブレます。そして足のつき方ですが全体的、特に足の親指で蹴り出すような意識が大切です。踵から着地すると骨に負担がかかるので足裏の筋肉をしっかり使って着地することが重要です。また急斜面などでは体を横向きにして下ると負担を減らすことができます。
① 歩幅を小さく
② 重心を前にかけ過ぎない
③ 足全体で着く
④ 急斜面では横向き
筋力不足、柔軟性不足
登山で主に使う筋肉と言うと
大腿四頭筋、ハムストリングス、大殿筋、腓腹筋と言った筋肉になります。
大腿四頭筋
膝を伸ばしたり股関節を屈曲する時に使う筋肉で、下山時に膝が笑うと言う時はこの筋肉が疲労して起こる場合があります。
ハムストリングス
大腿の後面の筋肉をまとめてハムストリングスと言います。膝を曲げたり足の安定性に関与します。
大殿筋
お尻の筋肉で歩くときに足を後ろに引くために使われます。
腓腹筋
ふくらはぎの筋肉で足をけり出す時に使う筋肉になります。上記の筋肉が筋力の弱化や柔軟性が無くなる事で痛みが出やすくなります。
トレーニング
スクワットがお勧めです。
スクワットはお尻、前腿、後ろ腿を同時に鍛えられます。
ポイントは呼吸を一度吐いてお腹に力を入れてからする事。膝を無理ない範囲で曲げて行き、つま先より前に膝が出ないように注意しながら行ってください。初めはできる回数から徐々に10回1セットにして回数を上げて行きます。
靴が合わない&道具が合わない
靴も重要な部分で、足元からの負担が上がって来るので合わない靴を履いているとそれだけで疲労の原因になります。またトレッキングポールを使用することで負担を軽減することも可能です。
足以外の関節の負担
後で詳しく話しますが痛みが出ている所に原因があるわけではない場合が多々あります。例えば足首が硬いせいでその負担が膝に来て膝が痛いなど。足関節、股関節、膝関節、骨盤などの下半身の関節回りの動きは重要です。
ザックの偏り(パッキング)
パッキングのコツは重さや使用頻度によって場所を変える事です。あまり使わない(出しにくい)ものは一番下、逆に一番上に使用頻度の高いもの、ザックの外側に軽いもの、背中に面するところに重いものを入れます。また左右の偏りもあまり無いようにした方がベストです。
特に背中から離れた場所に重いものを入れると、テコの原理により後ろに引っ張られるので重心が崩れて良くないです。
一般的な対処法と当店の考え方
一般的には上記の筋肉のトレーニングや歩行指導などが重要になりますが、自分ではなかなか対処できない場合があります。それは関節回りの動きが硬くなり他動的に動かさないと改善しない場合や、原因が自分では特定しにくい場合です。
また通常は痛みが出ている場所が、何かしらの不具合を出していてる事が問題になります。しかしその部分が痛む原因が他にある事が多々あるのです。
例えば子供の頃の捻挫の古傷や手術根が原因で痛みが出る事もあります。古傷があるせいでその部分は痛くないですが、庇って反対側の股関節が硬くなるなどという事があります。また手術根が筋肉の膜を引っ張って体をゆがめるなど自分では想像できないような原因が関係することがあるのです。
こういった場合は自分では対処しにくいので専門家に見てもらった方が良いと言えます。当店では痛みの原因を既往歴や体の癖などを見たり、全体の検査をすることで特定していきます。また体の使い方などを指導することで負担なく登山ができるような体つくりを目指して行きます。
トントン整体法
トントン整体法は当店独自に開発された整体法。トントンと軽く衝撃を指先で与える事で、筋肉から靭帯、内臓までも緩める事が出来る画期的な整体法です。なかなか指圧などでは深い部分の血流改善はしにくい所があるのですが、それを体表から内部に刺激を加える事で効率よく変化を起こすことができます。
基本的に検査で登山の不調に関係のある場所を割り出し、その部分をトントン整体法で改善すると言う方法を取って行きます。その他はニーズや体の歪みに合わせた筋肉トレーニングを一緒にして行くことで、いち早く体の改善及び、バランスを整えることができるようになっています。
最後に
登山は健康のためにも精神面にも良い影響を与える素晴らしいものです。しかし体の使い方を間違えると様々な不調を生む事にもなりかねません。楽しく長く登山を続けるためにもメンテナンスは必要です。何か気になる事がございましたらいつでもお気軽にご連絡いただけ