飲食店で働く人によく起こる4つの体の不調とその原因

飲食店で働く人によく起こる4つの体の不調とその原因

飲食店で働いているそこのあなた、体調を崩されて、毎日しんどい思いをして働いてはいないでしょうか?

実は飲食店で働く方は、その労働の過酷さゆえ、体調を崩されている方がかなり多いです・・・

なので、今回はそんな飲食店で毎日体の不調と戦いながら頑張って働いているあなたへ、少しでも体の不調が軽減できるように、飲食店で働く人が起こしやすい体の不調とその対策方法まで詳しくお話ししていきたいと思います。

飲食店で働く人が体を壊してしまう3つの原因

先ほどもお伝えした通り、飲食店で働く方は、体調を崩される方がかなり多いです。その理由は、飲食店での業務内容が、体にとても負担のかかるものが多いからです。

特に飲食店の業務内容のうち、体に負担がかかるものは以下の3つです。

立ち仕事

基本的に、飲食店で働く場合は座っていることはないですよね。本当に忙しい方だと、8時間以上ずっと立ちっぱなしという方もいるようです・・・

長時間立っているとずっと足の筋肉を使っていることになるので、足の筋肉が疲労を起こし、血液循環が悪くなり、足の筋肉の緊張が強くなります。足の裏、ふくらはぎ、太ももだけでなく、お尻の筋肉も体重を支える際に使っているので、お尻の筋肉まで緊張が強くなってしまいます。

このように足の筋肉の緊張のせいで足自体の痛みだけではなく、腰の痛みや神経痛など、様々の症状を引き起こす要因となってしまうのです。

重労働

飲食店で働いている方は、力仕事もたくさんありますよね。厨房で働いている方はずっと鍋を振るっていたり、食材を切るためにずっと包丁を握っていたりしますし、ホールで働く方も一度に多くの料理を運んだり食器を片付けたりします。

また、仕込みなどのために重たい食材などをかがんで持ち上げたりすることもあると思います。このように、飲食店で働く方は重たいものを持ったり、ずっと力を入れているような重労働を頻繁に行っているのです。

料理を作ったり料理を運んだりする際は当然腕の筋肉を使います。また、腕だけではなく重たいものを持つ際は胸の筋肉も使います。また、重たい荷物を下から持ち上げたりすることで足の筋肉やお尻の筋肉を使って踏ん張ります。

たまにする分にはいいのですが、飲食店で働く方はこれを1日の中で何回も、繰り返し行うのでオーバーワークとなり、血液循環が悪くなり筋肉がガチガチに固まってしまうことで、体に様々な不調を引き起こしてしまうのです。

生活の不規則

飲食店で働いている方は夜遅くまでお店を営業しているので、夜遅くまで働き、寝るのもほとんど明け方近くになってしまったりするなど、生活習慣が基本的に乱れています。

生活習慣が乱れるとどうなるのかというと、自律神経の乱れを引き起こします。

自律神経というのは「交感神経」と「副交感神経」の2つからなり、自分の体の機能のバランスを勝手に調整して保ってくれている神経のことです。基本的にはこの2つの神経がバランスをとりながら働くことで人間は日常生活を送っています。

具体的には日中起きて生活をしているときは「交感神経」が優位に働き、「副交感神経」は抑制される。逆に夜になってくると「副交感神経」が優位に働き、「交感神経が抑制されてくることで、人は体を休める状態に入っていきます。

この両者のバランスが大事なのですが、飲食店で働いている方のように通常「副交感神経」が働いているときに「交感神経」を働かせてバリバリ働いてしまうことで、副交感神経が働きづらくなります。

※このように、交感神経が常に優位に働き、副交感神経が働きづらくなっていることを「交感神経優位」と言います。

すると、いざ仕事から帰って夜中や明け方に眠りについている際に、「副交感神経」がうまく働かない。つまり、実際に寝てはいても神経的に体は休む状態となっていないため、寝ているはずなのになかなか疲れが取れなくなってきたりします。

また、交感神経優位になってしまうことで体に力が入りやすく、抜けづらくなるので全体的に筋肉の緊張状態が強くなり、体の痛みを感じやすくなりますし、血管もぎゅっと縮んで細くなってしまい血液循環も悪くなるので、冷えやむくみなども感じやすくなります。

このように飲食店で働く方は、「立ち仕事」「重労働」「生活の不規則」などの業務形態から、体に不調をきたしやすい状態になっているのです。

飲食店で働く人が引き起こしやすい体の不調4選

では、具体的にそこから引き起こされる飲食店で働く人が引き起こしやすい体の不調についてあげていきます。今回は特に引き起こしやすい症状を4つ説明していきますね。

腰痛

飲食店で働く人が特に多いのが腰痛の症状。「立っているだけで腰が痛い」「ぎっくり腰を繰り返してしまう」「朝起きたときに腰が固まって動き始めが辛い」など、仕事中だけではなく日常生活でも腰の痛みに悩まされる人も多いようです。

なぜ腰痛になるのかというと、先ほど説明した立ち仕事や重労働などによって、足の筋肉やお尻の筋肉に過度に負担をかけることによって引き起こされます。

実は、腰痛の根本的な原因は腰ではなく足やお尻の筋肉であることがほとんど。なので、飲食店で働いている方のように足やお尻の筋肉に負担がかかりやすい仕事をされている方は、腰痛になりやすいのです。

肩こり

肩こりも腰痛と同じように、根本的な原因は肩にあることはほとんどありません。肩こりの原因は腕や胸の筋肉の緊張、普段の姿勢によって引き起こされることがほとんどです。

腕の筋肉は肩や首の筋肉とつながっているので、腕の筋肉が緊張することで肩の筋肉も緊張しやすくなります。また、胸の筋肉が硬くなることで肩甲骨が前に引っ張られて背中が丸くなります。そうすることで背中や肩の筋肉が引っ張られて緊張するので肩こりを感じやすくなってしまうのです。

また、調理をする際にずっと下を向いていたりするなど、首がずっと下に下がっている状態、またが前に出ている状態などで肩や首に常に負担がかかっている状態となるため、そのような仕事中の姿勢も、肩こりを引き起こしやすい要因となってしまいます。

腕の痛み

飲食店で働いている方は、先ほどお伝えしたように調理をしたり、料理を運んだり、重たいものを持ったりなど、腕に負担をかけていることが多いです。

腕に痛みを引き起こす方の特徴は、「握力を使う」、「ずっと肘を曲げた状態で重たいものを持っている」「指先に力を入れる」などの仕事内容が多い方に起こりやすいです。

特にその際に負担がかかるのが、前腕と言われる肘から先の筋肉や肘周辺の筋肉に負担がかかり、筋肉がガチガチに緊張してしまうことで、力を使う際に痛みが生じてしまいます。ひどい場合は腱鞘炎になってしまい、ちょっとしたものを握るのでも痛みが出てしまうこともあります。

腱鞘炎になった場合の病院での対応は、基本的に湿布や痛み止めなどですが、ひどい場合は注射にて痛みの軽減を図ります。ただ、腱鞘炎は使いすぎが原因で起こるので、やはり仕事によってまた繰り返し負担がかかると痛くなってしまいます。

疲労感

先ほど原因の中でお伝えした「生活の不規則」によって自律神経の乱れが起こってしまうことで、「体が常に重だるい」「寝ても疲れが取れない」などの疲労感を感じることが多くなります。

なぜこのように疲労感を感じてしまうのかというと、自律神経の乱れにより交感神経優位となってしまっていることで、寝ている時も体が休まる状態になっていないため、寝ても疲労が抜けなくなっている。

また、交感神経優位の状態は全体的に血管も縮んでしまい血液循環も悪くなってしまったり、全体的に力が入りやすい状態になってしまっているので、体のだるさなどの疲労感を感じやすくなってしまいます。

もちろんこの4つ以外にも、「頭痛」「神経痛」「背中の痛み」など、飲食店で働かれている方は様々な体の不調があると思います。

しかし、そのような場合でも不調の原因は「立ち仕事」や「重労働」「生活の不規則」などが原因で起こっていることがほとんどです。

なので、そんなあなたのために、自分でもできる体の不調に対してのセルフケアをご紹介していきますね!

不調を感じる人が行うべきセルフケア

飲食店で働く人が行うべきセルフケアは、仕事内容によって負担がかかる部分に対してのセルフケアです。

なので「立ち仕事による足やお尻の筋肉の疲労」「重労働による腕や胸の筋肉の疲労」「生活の不規則から起こる自律神経の乱れ」これらに対してのセルフケアの方法をご紹介していきますね。

  • 疲労しにくい足を作るセルフケア

飲食店で働いている方は、基本的に立ち仕事です。立ち仕事による足の疲労を取ることも大事なのですが、そもそも足に疲れが溜まりにくい状態を作らなければなりません。

どのような状態かというと、「足に柔軟性があり、クッション性のある状態」です。

飲食店で働かれている方のように、日頃から足を酷使している方は足の筋肉がガチガチに固まってしまっており、柔軟性が乏しい為、疲労が溜まりやすい状態になってしまいます。

なので、足の柔軟性をつけることで、地面に足を常に着地している際のクッションの機能を発揮させることで疲労が溜まりにくくなるから、足の緊張による腰痛などが起こりづらくなります。

ポイントは2つ。足の裏のマッサージと指の間のマッサージです。

足の指はこのように、足の甲側から足の指の間に指を入れ込むようにマッサージしていきます。多少痛みがある程度の強さで、マッサージしてください。

そして足の裏のマッサージ。自分の指で足の裏全体をマッサージするのも良いですが、腕が疲れてしまうこともあるので、ゴルフボールなどを使ってゴルフボールを踏んでゴロゴロしながらマッサージするのも良いでしょう。

  • お尻周りの筋肉を緩めるセルフケア

次にお尻の筋肉を緩めるセルフケアです。立ち仕事や重たいものを抱えたりなど、体重を支える際によく使い、負担が強くかかってしまい腰痛などにつながりやすい部分です。

お尻部分を緩めるストレッチと、お尻の筋肉とつながっている太ももの裏の上の方を緩めることが重要となります。

  • 重労働による腕、胸の筋肉の緊張を緩めるセルフケア

調理をしたり料理を運んだり、重たいものを持ったりすることで腕に負担がかかり肩こりなどの原因となってしまいます。腕や胸の筋肉を緩めることで、肩こりにアプローチすることができます。

このように壁に腕をつけて、体を反対側に反らします。そうすることで、重たいものを持ったりするときに使う胸筋をストレッチすることができます。

また、物を持つときに指先の力を使うことで前腕(肘から先の筋肉)が疲労してしまいます。その前腕のストレッチは、手のひら、もしくは手の甲をついて体を後ろに倒します。

  • 自律神経の乱れ(交感神経優位)を解消するセルフケア

自律神経の乱れを解消するためには、一番いいのは規則正しい生活を送ることですが、これは仕事上無理なので、その他の部分で自律神経の乱れを改善するセルフケアをお伝えします。

  • 体を温める

体を温めることで副交感神経が働きやすくなります。なので、忙しいかもしれませんが毎日お風呂に浸かったりすることで体を温めるようにしましょう!ただし暑すぎるお湯は逆に交感神経を高めてしまうので36〜40℃くらいの温度に設定しましょう。

特に首を温めることで自律神経の乱れに対してアプローチできるので、お風呂に浸かる時間がない、面倒だという方は首を30分ほど蒸しタオルやホッカイロなどで温めるようにしましょう。

  • 適度な運動

激しい運動は必要ありません。激しい運動は余計体を疲労させる可能性もあります。適度な運動というのは散歩やウォーキング、ヨガなどのような軽い運動です。

適度な運動をすることで全身の血流が良くなりますし、セロトニンという神経伝達物質を活性化することにもつながり、気分が晴れやかになったり、睡眠の質も向上にもつながるので自律神経の乱れを整えるのにも重要となります。

  • 食生活

不規則の食生活や、インスタント食品など栄養バランスの偏った食生活を送っている場合も自律神経の乱れを起こしやすくなってしまいます。

特に食事の面で大切な栄養素とは

・必須アミノ酸のトリプトファン

・ビタミンB6

・炭水化物

の3つです。

トリプトファンは乳製品や大豆製品に多く含まれ、ビタミンB6は魚類やレバー、肉類に豊富に含まれ、炭水化物は白米やコーンフレークなどの穀物に多く含まれます。

特にバナナにはこの3つの栄養素が全て含まれているので、栄養バランスを考えた食生活が難しいという方は、積極的にバナナを取るようにするといいでしょう。

当店での施術方法

当店で体の不調に対してアプローチする場合、痛みの起きている場所のみを施術するということはありません。その理由は痛みの根本的な原因は、痛みが出ているところにはないからです。

先ほども説明した通り、例えば腰痛がある場合でも腰に原因があるのではなく、立ち仕事によって負担がかかっている足やお尻の筋肉の緊張が原因で起こっているので、足やお尻の筋肉に対してアプローチを行い、痛みの軽減を図っていきます。

なので、特に飲食店で働かれている方は仕事内容から足やお尻の筋肉、腕や胸の筋肉に負担をかけていることがほとんどなので、まずはしっかり体全体の状態を把握し、原因となっている部分に対して施術を行っていきます。

また全身の筋肉の緊張を緩めて血液循環が良くなることで、副交感神経も高まりやすくなってくるので、生活の不規則によって交感神経優位となっている自律神経の乱れに対してもアプローチすることができます。

また、通常であれば施術を行うことで徐々に不調が軽減してくるものですが、飲食店での仕事を辞めない限り負担がかかり続けてしまうので、先ほど紹介してセルフケアをしっかり指導し、根本的に体の不調が軽減できるようにしていきます。

最後に

今回は「飲食店で働く人によく起こる4つの体の不調とその原因」についてお話ししていきました。

飲食店で働かれている方は本当にすごく重労働で、なおかつなかなかしっかり休むこともできないので、疲労が溜まり続けていき、とても辛い中頑張って働かれている人がほとんどだと思います。

そんなあなたが少しでも体の不調を軽減して、仕事や日常生活を過ごしやすくなるためにはやはり日々のセルフケアもとても重要です。

しかし、それでもなかなか不調が良くならないという方は、一人で軽減を図っていけないほど負担が強くかかっている方だと思います。

もしもセルフケアをしてもなかなか不調がよくならないという方は、精一杯サポートさせていただきますので、お気軽にご相談くださいね!