デスクワークの危険性とは?

デスクワークの危険性とは?

日本人は世界的に見ても座って過ごす時間が長いと言われています。1日の60%は座っているとも言われていて、生活様式の変化やテレワークの推進などで近年ではその時間も更に伸びていると言えます。

今回はデスクワークの危険性とその原因、また対処法について書いて行きたいと思います。長年デスクワークで体がきついと言う人から、最近家での仕事に変わって体が不調だと言う人まで参考にしていただけたら幸いです。

デスクワークの弊害

同じ姿勢は体に害を及ぼしますが、座っている時間が長いと多くの不調に見舞われるとされています。オーストラリアで成人男女8800人を対象にした調査によると1日4時間以上テレビを見ている人は2時間未満の人に比べて死亡リスクが1.46倍高くなりました。また心筋梗塞や脳卒中のリスクは1.8倍と約2倍ほども高くなると言う事がわかりました。

つまり4時間以上座っているとそうでない場合の人よりも死亡リスクが46%も増えたことになります。また1日1時間座り続けることで22分寿命が縮まると言う計算にもなります。これはとても恐ろしい事です。

デスクワークは様々な不調をを引き起こします。すぐに思い浮かぶ症状と言えば肩こりや目の疲れなどでしょう。その他では腰痛、頭痛、めまいなども起こす原因にもなります。また内臓疾患や内分泌、自律神経にも影響します。高血圧、脳梗塞、心疾患、メタボリック症候群、また癌などの発生にも関わって来るのです。

人間も動物なので基本は動いている事で健康を維持できます。そのような身体の作りになっていると言えます。どんなに良い姿勢であっても動いていなければ体は悪い方向へシフトしてしまいます。

基本的には30分以上動かないと体は不調になるようにできています。30と言うと思ったより短いですよね。それを1日4時間5時間動かないとなればそれは体もおかしくなります。負担をかけないためには小まめに体を動かす必要があるのです。

原因

では何故座っているだけで体が悪くなるのでしょう?

これには血流の問題、姿勢の問題、ポンプ作用の問題などいくつかの原因が考えられます。

 

血流障害

不調の一番の原因は血流障害によると思われます。

肩こりや腰痛で来院される方に何かしましたか?と聞くと「いやー特に何もしていないんですけどね」と言われることが多いです。この何もしていないのが実は良くないのです。それは先にも伝えた本来動くようにできているのに動いていないと言う所に関係します。

エコノミー症候群と言う症状を聞いたことがあるでしょうか?飛行機などの長時間同じ姿勢でいることで下肢が圧迫され、血栓と言う血の塊ができ、それが肺の静脈を詰まらせてしまうと言う症状です。

人の筋肉の7割は下半身に集中していると言われています。そのため足が動かせないと血栓などが出来なくても身体全体の代謝機能が落ちて様々な不調を生み出す原因になりかねません。

姿勢保持筋

 

また人の筋肉は動かして使う筋肉と、じっとしている時に姿勢を保つために使う筋肉があります。抗重力筋と言う重力に対して抵抗して体が倒れないように支えてくれている筋肉があるのです。

これがあるお陰で私たちはずっと座っていたり立ちっぱなしなどの同じ姿勢が保てる分けです。しかしこの筋肉はじっとしている時に常に緊張しているので、同じ姿勢をしているとその状態で固まってしまうのです。するとそこにまた血流障害が起こり痛みや不調を起こします。

これらは背筋や首の筋肉、肩こりの筋肉である肩回りを支えている筋肉にあたります。また目の疲れについては、人の目は同じ距離をずっと見続けると疲労するようにできています。特に近い距離を見続けると負担が大きくなります。そのため定期的に遠くを見たり目のストレッチをするのが有効になります。

疲れにくい姿勢

① 顎を軽く引く

② 足は地面につける

③ 肘の角度は90度

④ 骨盤を立てる

⑤ ディスプレイとの間に距離を置く

⑥ 肘などが浮く場合は肘置きなどを使う

※どんな良い姿勢でも同じ姿勢を続けていることが悪いので定期的に動くことが重要です。

最後に首についてです。頭は成人で平均的に6kgほどあると言われていて、おおよそ体重の10%ほどとされています。米袋をずっと首の上に置いて支えていると考えるととてもきついですよね。

また最近では姿勢の悪さからストレートネックと言って首の湾曲が少ない人もいらっしゃいます。本来この首のカーブで頭の負担を減らしているのですが、それが真っすぐになることでその負担が大きくなってしまいます。

首が硬くなることの弊害として首自体の不調や凝り、重だるさはありますが、首には内臓に行く神経や自律神経が出る部分があるので首が悪くなることで内臓の不調が起こることがあります。

ポンプ作用

また、背中や胸周りが硬くなることで呼吸が浅くなったり内臓自体が圧迫されて便秘気味になるなどと言う不調も起こります。体の中で循環を司っているは心臓、横隔膜、ふくらはぎがメインと言われています。座位では胸周りが硬くなったり、足が硬くなることでこのポンプ作用が低下してしまうことも体が悪くなる原因になります。

対処法

かかとの上げ下げ

① つま先を上げて下げると言う動作を繰り返す(しっかりと踵を上げる)

② 10回から20回ほど上記の動作を繰り返す

脇を抑えて腕の上げ下げ

① 脇の下を反対側の手で掴む

② その状態のまま腕を前後、左右に動かす

胸筋のストレッチ

① 柱などに手の平を上にしてひっかける

② 手から離れる方向に体を捻って胸の筋肉を伸ばす

③ 20秒ほど維持して脱力

足の上げ下げ

① 片足を床から少し浮かします

② その状態から腿を上げて行き上がる所までいったら元の位置まで下げます

③ 10回ほど上記の動作をゆっくりと繰り返します。

 

足改善センターの施術法

体の不調は肩こり、腰痛から内臓の不調、だるさや背中の痛みと様々です。まずデスクワークで負担がかかる所は人によって違うという所が最大のポイントになります。首が前に入っているため首に負担がかかる人、胸が緊張している人、背中が固まっている人、お腹周りが緊張している人、PC作業で腕が疲れている人、目が疲れている人など

どこがデスクワークでその人にとって負担がかかっているかを、検査して調べる事が重要になります。そこに対して適切なアプローチがかけられれば不調は軽減していきます。

上位交差

このように姿勢で見ると通常交差するように緊張弱化が生まれます。そのバランスを取って行くことが体の不調を取るために必要な事なのです。
胸の前側と頸のつけ根あたりが硬くなり、首の前側と背中の筋肉が伸びたような状態になります。
だらんと座っている姿勢がそのまま筋肉に影響している形です。簡単に言うとこの硬い部分はストレッチしたりほぐしたりする必要があり、弱化している部分は逆に力をいれて本来の筋力を取り戻す必要があります。

 

トントン整体法

当店独自のトントン整体法は指先でトントンと軽く叩いて振動を送る事で、体の循環を良くして揉んだりするよりも効率的に体を良くする事ができる整体法です。バキバキしたりしなくても関節を動かしたり、内臓を整える事もできるのです。また硬い筋肉をほぐすだけではなく、弱った筋肉は強化する必要があります。

原因となる所を調べて、その部分が緊張しているのであればその緊張を取り、弱化しているのであれば強めると言う工程が大切です。この原因の部分は人によって違うのでそこを見極めることが根本から不調を改善するために必要なことになります。

最後に

最近はテレワークなどで自宅で作業をする方も増えています。家での姿勢は職場にいるときよりも姿勢が崩れたり、悪くなりやすいので体調が悪くなったと言う報告が増えています。きちんと体調を整えて楽に体が動かせる環境作りをしていきましょう。