はじめに
スポーツをしている学生、特に20歳前後のサッカー選手に多く発症する鼠径部周辺の痛みは、「鼠径部痛症候群」または「グローインペイン症候群」とも呼ばれています。
一度痛みが出ると、なかなか痛みが引かないこの症状の特徴と施術のポイントを、今回はお伝えしていきます。
「鼠径部」の場所と構造
体幹の前面、下肢の付け根の部分を指します。(下の写真で、赤枠で囲ったエリア)
また骨盤、恥骨、鼠径靭帯で構成される鼠径管(そけいかん)というトンネルもあり、中には血管、リンパ管が通り、股関節に対して大きな働きをする「腸腰筋」も通過しています。
主に筋肉で覆われており、筋力の低下に伴って、様々な問題を引き起こす場所でもあります。
鼠径部痛症候群(グローインペイン症候群)とは?
明らかな怪我や、病気が無いにも関わらず発生する、鼠経部周辺の痛みの事を指します。
動作時に起こる事が多く、ランニングや、起き上がり、キック動作時に痛みを訴えるケースが多くなっています。
20歳前後のスポーツ選手、特に男性に多く発症します。
好発するスポーツとして
・サッカー
・陸上競技(中・長距離)
・ラグビー
・ホッケー
など、いずれも股関節の繰り返し動作が非常に多いスポーツによく見られます。
鼠径部痛症候群(グローインペイン症候群)の原因は?
鼠径部、股関節、骨盤に繰り返しのストレスが加わった結果、炎症が生じて痛みに繫がると考えられています。
痛みを引き起こす要因として
・下肢の外傷後(肉離れ、捻挫など)
・股関節周囲の筋力低下、柔軟性低下
・キック動作やランニングなどの反復
・上半身、下半身の連動が出来ていない
などが挙げられます。
鼠径部痛症候群(グローインペイン症候群)の一般的な治療法
鼠経部を中心として、身体の機能低下(=うまく使えていない状態)が主な病態として考えられているために、基本的には保存療法が選択されます。
「痛みが強い場合」
局所の炎症を抑えるためのアイシング、消炎鎮痛剤、ステロイドの使用や、スポーツ動作の休止(2週間程度)を処方し、痛みの緩解を狙います。
「スポーツリハビリテーション」
体幹・股関節・下肢をうまく使えるようにしていくようなリハビリテーションが組まれる事が一般的です。
・股関節の可動域増加のトレーニング
・太ももの内側のストレッチング
・水中歩行、エアロバイクなどの股関節に荷重をかけないトレーニング
これらの負担の少ないトレーニングから、徐々にランニング動作や、キック動作など、荷重をかけるトレーニングへと繋げていきます。
注意しなければいけないのが、この症状は再発の可能性が高いという点です。痛みが消えたからと言って、早期に復帰せず、慎重に経過を追っていかなくてはいけません。
渋谷足改善センターでのアプローチ
「鼠経部周辺に発生する痛み」という症状ですが、その場所だけが悪くなって痛みが出る事は基本的に考えられません。
以下に2つほど例を挙げてみます。
冒頭で挙げた腸腰筋という筋肉は腰から始まり、大腿骨に終わります。確かに鼠径部という場所を通過しますが、筋肉がついている足、腰の影響によっても、鼠経部に影響が出ることが考えられます。
また、反り腰という状態も鼠径部への悪影響が考えられます。
腰が反る事で、前にある鼠径部は常に引き延ばされることになってしまいます。
鼠経部に限らず、過剰に伸ばされ続けることは、その部位の血流を制限してしまう事に繫がってしまい、その結果、痛みを引き起こしてしまいます。
以上の例のように、渋谷足改善センターでは
「なぜ、鼠径部の痛みが出ているのか?」という視点を大事にしています。。
身体全体を見ながら、必要であれば過去に痛めた場所の動きの確認まで行い、徹底的に鼠径部が痛い原因を探しながらアプローチしていくのが、渋谷足改善センターの特徴です。
終わりに
鼠径部の痛みで、好きな運動が出来なくなる、そんな悩みに繫がってしまうのが、この症状の特徴です。長引く鼠径部の痛みでお悩みなら、まず渋谷足改善センターにご相談ください!